叶姉妹が昔3姉妹だった話は有名ですが、そのうちの1人は私だったんじゃないかなあって最近よく思います。現実逃避です。
以前、先輩のツテで短編の自主制作映画に出演させてもらったことがあるんです。
日本のホラー映画「リング」をパロディ化したコメディー作品なんですが、その話に出てくるノリとテンションで殺し屋のアルバイトをやっている幽霊の沙汰子の役をいただきまして。
貞子のパロディ役でしかもバイトとはいえ職業殺し屋なんで、当然のように人を殺しまくっちゃうんですが、この話自体が実は劇中劇で、最終的には本物の貞子に襲われるってオチだったんです。
この役を頼まれたときは怖がりながらも「勉強しなくては」とリングを一人で見たんですが、それからしばらくは一人でトイレにいくのもままならないくらいほんまに怖かった。今も軽いトラウマ。
どうして急にこんな話引っ張り出してきたかというと。
反省文を書いてたらうたたねしてしまってたんですよ。
その時にみた夢がなんというか『てんやわんや』っていうか『ぐだぐだ』っていうかまあてんやわんやのメンバーが出てくるぐだぐだな夢なんですけど、それを誰かに聞いてもらいたくて。
こないだのお芝居で使わせてもらったステージプラスが舞台の、文字通り舞台の夢で、本番前のゲネの舞台裏にいたんです。
ちょうど物語終盤で松岡役のデミさんが一人で落ち込んでる場面で、音響さんが時計のカチカチって音を鳴らしているんです。
ただ、なぜかその音響してくれてる森塚さん、舞台上で音響オペしてるんです。
まあそんな森塚さんはひとまず置いといて、これは恋はぐだぐだのワンシーンでさらに言うならそろそろ自分の出番や!ってところなんですが、ふと自分の服を見ると白装束。
なんかこの服知ってるなあと思って、よく考えたら沙汰子の時の衣装なんです。
「あれ?てことは、私今麻子と違う?沙汰子?あれ?しかも物語終盤やし!てことは貞子来るやん!やばいってー完全に殺られるってー!」
起きて冷静に考えるとその判断は間違いなくおかしいんですが、如何せん夢なんで正しい判断が出来ないのと、なぜかデミさんが一人舞台にいるのにあとのみんなが舞台裏にいなくて、照明オペのみよっしーさんもブースにいなくて、変わりに森塚さんが舞台でオペしてる状況。しかも今からあの貞子がくるねんで!くる、きっとくる!
こよみん大パニック!
とはいえど、そろそろ出番なので急ぎで頭から水被って(雨に打たれたあとのシーンなので)舞台の上から出てった瞬間、真後ろで「そこまでだッ!」って鋭い声。
…あれー?みよし兄さん?
みよっしーさんがなぜか王子様ファクトリーの時のマフィア姿。しかも銃口こっち向いてるし。
と思いきや舞台下からはむーちょが杉浦として「やっぱここかあ。」って出てくるわ、つっしーは王子様ファクトリーの王子様の格好で「まりあさーん!」って叫びながらそのまま下から上にはけていき、玉ちゃんに至っては天使、それも全身蛍光色でカラフルなワンピースなのに羽だけ真っ白の天使。
玉ちゃんのそのスタイルはおそらく前に天使の役をやったことがあるって話を聞いたからなんですが、それにしても私の天使に対する乱雑なイメージには引くわ。
舞台がすごいことになってるなか「貞子がくるって伝えな。誰かに言わないと早く言わないと言わないと言わないと。」って貞子貞子で頭のなか貞子でいっぱいで、けどなんか声に出なくて焦りに焦っていたら、うっちーさんがこれまた王子様ファクトリーのまりあさんとして出てきて「勝手にストーリーを始めないでよー!」って叫んでるんです。
いや、ほんまにそう思う。
すっごい説得力や。
色々どうしていいかわかんなくて、とりあえず舞台の端の段ボール付近のデッドスペースに移動して全員を見回してみる。
舞台上奥、中央寄りで森塚さんが音響。なんかターンテーブルとか回し出してる。
舞台上前、つっしーとうっちーさんが「開けて下さい!」「嫌よ!絶対嫌!」っていう王子様ファクトリーのやりとり。
舞台下ではむーちょとデミさんが杉浦と松岡として言い争い。
舞台中央、玉ちゃんが無言で全てを見下ろしている。
くる、きっとくる。
あー、もうすぐくるねんって!
聞いて!頼むから言わせてーーー!
誰にも言えないしもうどうしようって途方に暮れながら一番近くにある黒い影を確認すると、みよっしーさんが銃構えてるし。
さっきよりはるかに近い距離で。
こらこら、みよしお兄様。
銃口が私の鼻根部に当たってますよ。
…これはアカンッ!って思った瞬間起きました。
机に突っ伏して寝てたから、肩めっちゃ痛いです。
銃でパーンされるよりは痛くないとは思いますが、肩めっちゃ痛いです。
てかなんでこんなとこで寝てたんや…あ、反省文書いてたんや。
てことはこれはあれか。
この夢、現実逃避の果てなんか。